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高岡早紀
ここまで嫌われる要素しかない女性を演じた経験はない

現在、撮影が快調に進む中、現場では早くも高岡演じるリカのサイコパスな雰囲気に期待度が高まっている。第1部でリカのターゲットになる、外科医・大矢昌史を演じる小池徹平も「大矢は本当に可哀想」とコメントするほど、その追い込まれっぷりは尋常ではない。リカを演じる高岡に今の心境を聞いた。

恐ろしい女に出会ってしまった……

演じる雨宮リカ役についての印象を教えてください。
彼女のピュアさや、誰かに必要とされたいと思う欲求は、誰もが大人になっても絶対に持っている部分であり、そこに関しては彼女に噓はなく、私自身も共感して突き進んでいけると思っています。まず、自分自身がリカを好きになり、受け入れなくてはいけないので、その要素を台本を読みながら一生懸命拾っているところです。少しでも共感部分を広げることによって、このドラマを観たいと思っていただける基盤になると思うので、共感から、「違う!」とか「怖い!」など楽しんでいただけたらと思います。
『リカ』の台本を読んだ感想は?
あまりこういうホラー要素の強い作品に携わったことがなく、これは相当大変な役だと思いました。嫌われる要素を持つ女性を演じたことはたくさんありましたが、ここまで救いようがなく、嫌われる要素しかない女性を演じた経験は私にはありません。台本を読んでいてもうまく読み進められていないという現状で、単純に恐ろしい女に出会ってしまったと思っています。
リカ役、楽しさや不安、どちらの要素が強いですか?
不安はたくさんあります。ただ、リカはサイコパスな女性ではありますが、役をやる上でその部分を強く意識することはないです。もちろん楽しみな部分もたくさんありますので、ちょっとした未知の世界に踏み入れる感覚が強いです。

欲しい物はわりと手に入れているかも

リカは愛する人を手に入れたいと執着する女性ですが、高岡さんが今、どうしても欲しいものはありますか?
個人的に欲しいものは今は何もないです。オトナの土ドラ『リカ』が少しでも多くの視聴者の方に受け入れられてもらえること…かな(笑)。
私は気に入った物で過ごしたいと思うほうなので、必要以上に何かを欲しいとは思わないんです。逆にある意味、私は欲しいものはわりと手に入れているのかもしれません(笑)。なので、どうしても欲しいものはないですね。

女優として、やり残してきたものを楽しみたい

高岡さんは今年デビュー30周年でいらっしゃいますが、このドラマを引き受けられたのも、新たなチャレンジの要素が強かったからでしょうか?
改めてそう言われると、そうかもしれないと思うところはあります。節目を迎えたことにプラスして、子どもたちも大きくなってきて、自分の中で勝手に決めた役の制限を解いたり、今までは子育て中心でできなかったものや、もっと新しい分野を広げていくとか、女優としてやり残してきたものをこれから楽しみたいと思う気持ちがとても強くなりました。そういう意味で、今までやったことのないようなこの作品に参加できるのは嬉しいですし、私自身が新しいと思っています。
最後にこのドラマをどのように観ていただきたいか、視聴者の方にメッセージをお願いします。
この作品がどのように視聴者の方に受け入れられるのかはわかりませんし、もしかしたら受け入れてもらえないかもしれません。でも一緒に恐怖体験をして、とても面白がって頂きたいストーリーだと思います。なので、リカのことを全然受け入れられない方にも、ぜひ、観ていただきたいです。