同性愛者の男性がツイッター上で名誉を傷つけられたとして、三重県議会議員と県を提訴しました。

 訴えを起こしたのは、性的マイノリティを支援する団体の代表で、自身も同性愛者の近藤聡さん(46)です。

 原告側によりますと、去年10月、三重県議会の「差別解消を目指す条例」の制定に向けた特別委員会で、近藤さんが性的マイノリティとして参考人招致され、条例へのパートナーシップ制度の導入をめぐり、委員の稲森稔尚県議と意見が対立しました。

 その後、稲森県議が自身のツイッター上で「三重県議会の汚点となる参考人招致と言わざるを得ません…」とつぶやいたため、名誉を傷つけられたとしてツイートの削除と謝罪を求めるほか、三重県に対して慰謝料など330万円の損害賠償を請求しています。

原告の近藤聡さん:
「(ネットでの誹謗中傷で)私が人間として問題があると思われ続けていること、それが何よりの名誉棄損」

 一方、稲森県議は提訴を受けて会見を開き、書き込みは名誉棄損には当たらず議員活動として正当性のあるものとした上で「訴状が届き次第、弁護士とも協議の上、正当性をしっかりと主張していきます」と述べました。