展示内容を巡って中止された、芸術祭『あいちトリエンナーレ』の企画展「表現の不自由展・その後」。8日午後、2か月ぶりに展示が再開しました。

 賛否が分かれる中、再開された展示ですが、混乱はなかったのでしょうか。

 8日午前10時、愛知芸術文化センター。朝から大勢の来場者が訪れている『あいちトリエンナーレ』。館内には…。

(リポート)
「企画展の中止に対し抗議、そして展示の取りやめをしていた作家らの作品が、今日から展示を再開します」

 中止に抗議して展示を取りやめていた海外アーティストなど14組の作品が、8日朝から展示を再開しました。

(リポート)
「こちら会場の前です。企画展の再開に抗議をする人たちが活動をしています」

 再開を待っていた人も、再開に反発する人も、大勢の人が集まりました。

 慰安婦問題を象徴した「平和の少女像」など、展示内容を巡って脅迫を受け、わずか3日間の展示で中止された「表現の不自由展」。会期も残すところ1週間というタイミングで、愛知県の大村知事は展示再開という異例の決断をしました。

大村愛知県知事:
「気に食わない展示やイベントがあれば、こうした攻撃をすれば止められる・つぶせるという、圧力に屈した悪例になってしまう」

津田大介芸術監督:
「自分が見せたかった本来の形でのトリエンナーレが、完全な形で明日からまた見せられるようになることは、本当に喜ばしく思っています」

 8日午後1時、愛知芸術文化センター。「表現の不自由展」の再開初日はガイドが同行するツアー形式で2回実施されましたが、初回30人の枠に訪れた来場者は709人と、倍率はおよそ24倍。

(リポート)
「抽選結果が発表されました。700人を超える人々の中から30人の当選番号が発表されました。会場からはどよめきが上がっています。多くの報道陣、来場者がモニターを確認しています」

落選した人:
「遅かったけど見れるようにできただけでもいいかなという感じです。(外れたのは)残念です、きょうは帰ります」

落選した別の人:
「本来芸術は生で見て判断しないといけない。あんまり分からないまま批判する人とか不安に思う人とか結構いると思って、そういうことをやっていては何も今後いいことがないなと」

 当選した30人は入場前にまず手荷物を預けることに。携帯電話・スマートフォンもビニール袋に入れてしか持ち込めないため、展示の撮影は事実上できません。

 そして会場手前では1人1人に金属探知機による検査。今回の再開に当たりセキュリティを強化するため実施されています。

 中止された経緯から安全確保を特に重視した今回の再開。報道陣も8日は展示会場の中に入ることが許されませんでした。

 一方、8日朝、オープン前に会場を訪れ、改めて「表現の不自由展」を視察した名古屋市の河村市長。再開後は…。

河村名古屋市長:
「表現の自由という名の暴力ですこれは! 日本国民に問う、陛下への侮辱を許すのか!」

 と、シュプレヒコール。河村市長が代表を務める減税日本の市議や県議らとともに、会場前の路上に5分余り抗議の座り込み…。さらに愛知県庁前に移動した河村市長は自らプラカードを持って抗議活動…。

河村名古屋市長:
「(展示の再開は)表現の自由という名を借りた、テロ的な暴力による国民世論のハイジャックですよこれ。私はただの1回もやるなとは言ったことはありません。公共主催でやるときは(事前に展示内容を)正直に申告してくれと」
(最終更新:2019/10/08 18:46)