百貨店のイベントでは「前年比7割増」…社会不安広がるなか「金」が40年ぶりに高値を更新
「金」を使った宝飾品などが今、かつてないほどに売れています。買っているのは投資家だけでなく、少し余裕のできた主婦たちもいるということで、その理由を取材しました。
仁王立ちする黄金のドアラ168万3千円。どんな必殺ビームを出すのか、金のウルトラマン48万4千円。さらに、こちらが「名古屋城金鯱大判小判」です。
歌川広重が「災い除け」として描いた名古屋城の金シャチがデザインされた特別小判。受注生産で1枚120万円の大判と30万円の小判があり、この1か月で3000万円分がすでに売れているといいます。
松坂屋名古屋店・広報の山田さん:
「6月に開催させていただいた大黄金店では去年の7割増の売り上げとなりました。やはり売れ行きは良かったと考えております」
なぜ今、「金」が売れるのか、貴金属を扱う「GINZA TANAKA名古屋店」で理由を聞きました。
長引く新型コロナや、アメリカと中国の関係の悪化など、景気の不透明感が強まるなかで、「金は価値は安定している」と再評価されているといいます。
金の価格は40年ぶりの高値を更新し、1グラムあたり7000円を超えました。40年前の1980年はアフガニスタン紛争の最中で、アメリカと旧ソ連の対立が深刻化するなど、やはり社会不安が世界に広がっていたころです。
GINZA TANAKA名古屋店の担当者:
「安全資産である金に投資マネーなどが動いてきているのが大きな要因かなと」
(リポート)
「こちらには、かわいらしい動物たちの金もあります。動物の横を見てみるとチーズの金もあるんですね。私の指先ほどしかないんですが、お値段、税込み6万2000円です」
金の売れ行きが好調の中、この店では金の工芸品や地金以外にも宝飾品が売れていて、将来の不安に備えようと、特に10万円から20万円代のネックレスや指輪などが売れているといいます。