8日夜に発表されるノーベル文学賞。毎年のように、村上春樹さんの受賞に注目が集まり、書店や「ハルキスト」と呼ばれるファンの皆さんがアツい期待をしていますが、今年は例年とは違うようです。

 毎年、街で期待の声が上がる、村上春樹さんのノーベル文学賞受賞。この時期には、書店などで特設コーナーが設けられ、盛り上がってきました。しかし今年は…。

(リポート)
「今年はないですね。以前は特設コーナーがあったんですけど…」

名古屋市鶴舞中央図書館の担当者:
「(4年前は)特に世間的にも大変盛り上がっていた時期ですので、話題性という点でも(特設コーナー作りを)させていただきました。今年は今のところは予定しておりません」

 受賞期待ブームも一段落のようです。

 一方、村上春樹作品を30年以上愛読してきた“ハルキスト”名古屋在住の堀家由海さん。さぞ受賞の発表を待ち望んでいるのかと思いきや…。

堀家さん:
「長年のハルキストはもうドキドキしていないと思います。ノーベル賞をとるとらないは、実は長年のファンは関心が薄いのかもしれないなと思っています。とってもとらなくても、作品ですとか村上春樹さんには変わりはないんじゃないのかなと思っています」

 これまで村上作品の読書会に参加してきたという堀家さんですが、今年はコロナで一旦休止に。それでも…。

堀家さん:
「ちょっと意地の悪い言い方ですけど、こういうときこそ取ってもらえると嬉しいかもしれませんね」

 ハルキストの心は静かに燃えているようです。さらに、書店でも…。

MARUZEN 名古屋本店の担当者:
「実はこういうもの(パネル)を用意しています。ここに”村上春樹”と入ればいいなという期待を込めて」

 MARUZEN名古屋本店。特設コーナーは設けられていませんが、「祝ノーベル文学賞受賞」と書いたパネルを用意していました。

MARUZEN 名古屋本店の担当者:
「今、村上春樹さんの書籍は2つだけなんですけれども、このあたりにこういう感じで著作を並べて、大きいコーナーを作れたらなと。(村上春樹特設)コーナーをつくりたいという期待ばかりがふくらんで…という毎年なんですけれども、今年こそはと思っています」