金魚の名産地として知られる愛知県弥富市で19日に開かれたセリで、新種の金魚が登場しました。店での販売価格は1匹2万5000円ほどになるということです。

 ゆらゆらと泳ぐ色鮮やかな金魚。19日、全国有数の金魚の産地、愛知県弥富市で開かれた金魚の競り。出品された金魚の中でも特別な注目を集めたのが、新種『サクラチョウテンガン』。

 19日に初めて出荷された弥富市生まれの金魚で、上を向いた大きな目に、背びれのない体には桜のような模様が特徴です。

 中国で清の時代に突然変異で誕生したといわれる「チョウテンガン」と、丸っこい体に朱色と白のまだら模様が特徴のサクラニシキを交配させて誕生。

 上を向いた愛らしい表情と朱色と白のまだら模様、両種の特徴をそれぞれ受け継いでいます。

 今年は、新型コロナの影響で「おうち時間」が増え、金魚の需要は増えているそうですが、夏のお祭りの中止が相次ぎ金魚すくい用の金魚が売れず、窮境に立たされた金魚業界。新種のサクラチョウテンガンは、そんな業界に明るいニュースをもたらしました。

 19日に出荷されたのは、わずか25匹。競り落とされた価格は非公開でしたが、お店では1匹2万5000円ほどで販売されるそうです。

購入者:
「過去にないくらいの値段でしたね。予想の20倍くらいです」

生産者:
「ペンが止まるほどびっくりしました。大変うれしいです。サクラチョウテンガンとなると飼育に関しても難易度が非常に高いので」

 新種のサクラチョウテンガンは、年内に100匹ほどの流通を目指していているということです。