全国学力・学習状況調査の結果が31日公表されました。例年、小学6年の国語の平均正答率が低い愛知県。今回も全国で最低でした。

 学力調査は、全国の小学6年の児童と中学3年の生徒を対象に、毎年4月に実施されています。今年は、小学6年生は国語と算数、中学3年生は国語と数学、それに英語のテストが行われました。

 31日公表された調査結果を見てみると、東海3県の中学3年の平均正答率はそれぞれ全国平均並みか、それ以上でした。

 一方、小学6年では、愛知県の国語が全国平均をおよそ5ポイント下回りました。平均正答率59%は全国で最低で、愛知県が最下位に沈むのは2年連続です。

 なぜ、愛知県の小学6年の国語は平均正答率が低いのか。京都の立命館小学校で校長を務めた経験もある、教育方法学に詳しい中部大学の深谷圭助教授に理由を尋ねてみると…。

深谷教授:
「新しい学力テストの問題では知識を活用することが重要視されています。2000年代から論理的に物事を考える子供達にするにはどうしたらいいか、グループ学習や学びあい、個別対応など様々な授業の形態が工夫されていますが、愛知県では一斉授業や教科書に基づく内容の指導に終わっています」

 深谷教授は、愛知県の指導内容は知識を活用したり論理的に考えたりすることに重きを置いた、学力テストへの対応が遅れていると指摘。その上で、危機感を持って教育改革にあたる必要があると話します。

深谷教授:
「愛知県は産業があって人が集まる状況にありますが、(成績上位の)地方では、人が集まらない状況で自前できちんと人材を育てるという意識が非常に高いです。愛知県は今は豊かだがこのままでは沈んでいきます。学力は1、2年で変わるわけではないので、中長期的にきちんと考えて社会がどのように支援するか考えるべきです」

 全国学力・学習状況調査の小学6年国語では、漢字の書き取りや記号で答える問題のほかに、内容にふさわしい表現で記述をする問題が出ています。考えの理由を明確にしてまとめて書くことが求められた問題で、論理的な考えに重きを置く全国学力調査の特徴が出ています。

 愛知県はこうした課題に対応できるような学習指導が不十分ではないかということで、深谷教授は「先生が論理的な文章に対応できる問題をつくる。その問題の評価をして、どういった点を改善すべきか考える。個々の先生で難しいなら教育委員会としてサポートする予算や人員配置を」と指摘しています。

 また愛知県教育委員会も、毎年学力調査の結果を受けて「授業アドバイスシート」という資料を作って、市町村の教育委員会に配布。例年は10月ごろに作成していますが、今年は夏休み中に仕上げて2学期の授業から役立ててもらえるようにしたいとしています。
(最終更新:2019/07/31 18:21)