卒業式の中止など、新型コロナウイルスの影響で需要が激減している“花き業界”。そんな暗い雰囲気を明るくしたい…と生産の農家の地元や花屋の店先で新たな動きがありました。

 春の訪れをにぎやかに知らせるガーベラに、美しく咲き誇る白いバラ…。愛知県豊川市のJAひまわりで訪れたお客さんに無料でプレゼントされました。

JA職員:
「家に閉じこもっている時間が多かったりだとか、そういった方はお花をおうちにもって帰っていただいて楽しんでいただけたらと思っております」

 学校の休校に、イベントの自粛…。新型コロナウイルスが世の中に落とす暗い影。そんな重苦しい空気を和らげてくれる可憐な花々。ガーベラの持つ花言葉は「希望」「前向き」です。

 実はこのガーベラやバラの花、地元の農家が生産したもの。卒業式や歓送迎会などが中止や縮小に追い込まれ、全国一の生産高を誇る豊川市のバラも需要が激減しています。

バラ農家:
「3月~5月と、いちばん出荷量が増えてくる時期なので。ここからどんどん花が獲れます」

 需要が増えるこの時期に合わせて花を育ててきましたが、3月の初めごろから流通が減り、価格も2割ほど下落しています。さらに、愛知県蟹江町の農家でも…。

ベゴニア農家:
「ホテルの装飾で使ってもらう予定だったんですけども、会が中止になってしまったってことでキャンセル…」

 相次ぐ注文のキャンセルにその表情は曇りがちです。

ベゴニア農家:
「注文の入りも、前年に比べると3割から4割ほど落ち込んで非常に厳しい状態です。かなり出荷には苦労しています」

 注文をキャンセルされた花はやむを得ず競りに出しますが、相場自体が下がっていて、普段より3割ほど安く取り引きされています。

 影響は花屋の店先に並んだ花にも。スイートピーにチューリップなど店内には春の花が並びますが…。

坪井花苑 坪井清滋専務取締役:
「(ファイルを見ながら)ほとんどここキャンセル分なんで。軒並みキャンセルというか…。(Q.何月分?)これは3月です。(キャンセルが)50件くらいあると思います」

 卒業祝いなど贈答用の花が軒並み売れず、3月の売り上げは半分まで落ち込んだと言います。しかし、誇らしげに咲く花を前に、嘆いてばかりはいられません。

 落ち込んだ需要を掘り起こそうと、先週末から花を予約した人にガーベラをプレゼント。

店の人:
「どうぞどうぞ」

客:
「ガーベラ大好きです。めちゃめちゃ嬉しいです」

 そして、お店が期待を寄せるのが…。

坪井花苑 坪井清滋専務取締役:
「3月14日がホワイトデーですので、ホワイトデーのお返しにですね、お花のプレゼントをと。イメージしやすいようなディスプレイしています」

 外出を控え家にいることが多くなっている昨今、咲き誇る花たちは明るい気持ちにさせてくれます。日の光を浴びて、可憐に咲き誇る花たち…。生産者の思いも込められています。

ベゴニア農家:
「今の時期、1年で1番沢山のお花が店頭にたくさん並ぶ時期なので、1鉢でもお花を手にとってもらって、お花から少しでも元気を受け取ってもらえたら嬉しいかなって」