「我慢の3連休」とも言われたこの連休ですが、東海地方の観光地も多くの人で賑わいました。

 しかし、出かけた人の多くは、秋晴れのようにすっきりとした気持ちではなかったようです。

 連休最終日となった23日。多くの観光客でにぎわうお伊勢さん。内宮前の宇治橋ではマスクなどで感染対策をとった人たちの長い列が…。

名古屋からの参拝客:
「GoTo使いましたよ。参拝行ってから、赤福食べます。不安は少なからずあったんですけど…。手洗いうがいが必須ですね」

 内宮へと通じるおはらい町通りも、GoToキャンペーンを使って食べ歩きや買い物を楽しむ人たちの姿が見られました。

 一方、中部国際空港では…。

(リポート)
「こちらセントレアの国内線出発ロビーですが、3連休、スーツケースを持っている方々が続々と集ってきています」

 感染が急速に拡大する北海道へ向かう利用客に話を聞くと…。

愛知から北海道に戻る女性:
「北海道の立場としては、中止にした方が住民は安心できるんではないかと思います」

 政府が感染拡大地域へのキャンペーン適用を一時停止する考えを示したことから、中には戸惑いを隠せない旅行客もいました。

愛知から北海道に旅行に行く人:
「(計画を立てたのは)2か月くらい前ですね。急に(感染者数が)バタバタと増えたので、急にキャンセルもできないですからね。内心ちょっと怖いので、正直行こうか迷ったんですけど。こういう時期なんで行きづらい感じはあります。周りにも言いづらいですし」

 すっきりとした気持ちになれない旅行…。そんな声は、名古屋に来る観光客からも聞かれました。名古屋城では…。

名古屋城のスタッフ:
「(本丸御殿の待ち時間は)だいたい30分いくか、いかないかってところですね。やはり連休ですからね」

名古屋おもてなし武将隊・前田慶次:
「やはり、最終日が一番賑わっておるわ。尾張の国の者をはじめといたして、全国各地から、とくに関東圏の者はよくよく参ってくれておる」

 名古屋城総合事務所によりますと、3連休前までは入場者数が去年の3割以下に留まっていましたが、21日、22日は7割以上にまで回復したということです。しかし、ここでも聞こえてきたのは…。

埼玉からの観光客:
「(Q.いつから旅行の計画を?)2ヶ月前くらい前から。(GoToキャンペーンの見直しについては)何とも言えないなというのが正直なところ」

 旅行する人たちの複雑な胸の内…複雑なのは観光客を迎える側も同じです。

 名古屋城のすぐそばにある金シャチ横丁。土産物店や飲食店が軒を連ね、この連休中はいつもの週末よりも人出が1.5倍ほどに増えていたといいます。

お土産店のスタッフ:
「(3連休客はいつもの)1.5倍くらいには増えていると感じています。近隣の店舗の方とお話をしても、うれしい、忙しかったという声を聞くので。(GoToキャンペーンに関して)明確な判断がされていませんが、もしスポットで名古屋市という判断になってしまうと、また緊急事態宣言前後のような寂しい状態になるのかな、という不安を抱えています」

 旅行する側も受け入れる側も手探りの状態が続いています。