医療現場がひっ迫する中、患者・医療従事者を共に守る切り札となりそうです。新型コロナとインフルエンザの同時流行が心配されるこの時期、発熱患者を専門に診察する施設が岐阜県の病院に登場しました。

 病院の屋外駐車場に設置されたいくつもの箱…。岐阜県笠松町の松波総合病院で1日から運用が始まった、発熱外来専門施設「GifuCUBE」です。

松波総合病院の松波理事長:
「患者さん同士がうつし合わない、あるいは患者さんから医療従事者がコロナをもらう可能性を極めて低くする、そういうシステムができた」

 一見、ただのコンテナの箱の中には、充実した設備が整えられていました。

(リポート)
「発熱などの症状がある患者は病院の建物の中には入らずに、駐車場にある個室の待合室に入り、タブレット端末を使って問診を受けるということです」

 患者同士の感染防止と、医療従事者への感染リスクの軽減を目的に作られました。

 患者はまず、誰もいない待合室に入り、タブレットPCで問診を受けます。

(リポート)
「患者はスタッフから連絡を受けると、個室の待合室から出て他の患者と接触しない導線で診察室に入り、医師から診察を受けることができます」

 これまでは発熱があり、新型コロナやインフルエンザの疑いがある患者が、ほかの外来患者と一緒に院内で診察を受けるケースもありましたが、これからは受付から診察、さらにはPCR検査などをこの施設で行えることに。

松波理事長:
「安心感というのは科学的に測れないもので気持ちだけの問題ですけれども、現実的に感染機会は減ると思います。それを安心感と捉えていただくことは、いいことだと思います」

 1日から運用が始まった発熱患者専用の診療施設。受診する際は、事前の電話連絡が必要だということです。