感染者が日々増え続ける中、コロナ患者の命を救うため、闘っている医療の現場があります。愛知県豊明市の藤田医科大学病院。最前線の現場では、増え続ける患者に危機感が増していました。

 多くの医者や看護師に囲まれ治療を受ける1人の患者。新型コロナの重症患者です。これは愛知県豊明市の藤田医科大学病院で、12月10日に撮影された映像の様子。

 この患者は人工呼吸器による治療を受けていましたが、症状がさらに悪化。肺の代わりとなる人工肺装置=ECMOを取り付ける処置が進められていました。

 患者の近くで対応にあたる医者や看護師だけでも実に8人。ECMOと患者をつなぐために、血液を通す管を首と太ももの2か所から入れていきます。この治療から5日がたちましたが、現在もこの患者はECMOでの治療を続けているといいます。

 この大学病院では、酸素吸入などが必要な中等症以上の患者を受け入れていますが、発症から1週間ほどで、ECMOなどが必要な重症になってしまう患者もいるといいます。

現場の医師:
「高齢の方ですけれども、発症して1週間ぐらいから酸素の状態が急激に悪くなって、1日2日の間に人工呼吸が必要と。どんどん重症の患者さんが増えたということになると、スタッフの数が必要になってきますので、そこをうまく調整できるかが今後の重要な課題だと思っています」

 受け入れた患者が入院中に重症化すると、必要な医療スタッフなどが一気に増えるというコロナ治療。感染者が今のペースで増え続けると、コロナ以外の治療にも影響が出る恐れがあるといいます。

岩田副院長:
「これ以上コロナの重症の方たちが増えてきたら、スタッフも減るということですから。普段の医療への影響が増えてしまうかもしれない」

※画像と動画の一部は藤田学園提供