三重県教育委員会が、2018年度に交通事故を起こして厳重注意などを受けた公立小中学校の教職員およそ90人の処分を、文部科学省に報告していなかったことがわかりました。

 三重県教育委員会によりますと、2018年度に文書訓告や厳重注意などを受けた県内の公立小中学校の教職員91人の処分が、去年10月に県教委が文部科学省へ行った報告から漏れていました。

 松阪市や津市などの4つの市と町の教育委員会が、県教委へ報告する際の人為的な集計ミスや、担当者が報告が必要な処分基準を十分に理解していなかったことが原因だということです。

 また、交通事故で厳重注意などをしていた教職員を、二重に集計して報告していたミスもありました。

 最終的に文書訓告や厳重注意などの処分を受けた教職員は、当初の報告よりも67人多い合わせて293人になっていて、県教委は23日中に人数を修正して文科省に報告するとしています。

 一方、免職や停職などの懲戒処分11人の報告に漏れはないということです。

 集計漏れについて、鈴木知事は23日の会見で「処分基準を明確化して、教職員が規律をもって職務にあたっていくために統計を取っているのではないのか」と苦言を呈したうえで、再発防止の徹底を指示したことを明らかにしました。