愛知県は新型コロナウイルスに関する医療の専門家会議を開きましたが、感染拡大が続く現状について「医療崩壊が始まっている」など厳しい意見が出されました。

 7日午後に開かれた会議で、愛知県病院協会の伊藤伸一会長は「愛知県の医療は崩壊の危機ではなく崩壊が始まっている」と述べました。

 この会議では愛知県の大村知事から、新規感染者が過去最多の431人に上ることなど感染状況が報告されました。

 これに対し、出席者からは県内の医療体制について「一般の救急搬送が順調にいかなくなっている。医療崩壊が始まったと言わざるを得ない」と指摘した上で、病院への一層の支援を求める声があがりました。

 また愛知県が1102床確保したとしている病床についても、実際には医師や看護師を確保するため一般病床を制限しないと動かせないことを認識すべきと指摘しました。

 また、別の出席者は「入院患者のうち3分の2が軽症や無症状の患者で、病床が治療ではなく隔離に使われているのは適正ではない」として対応を見直すよう求めるなど、現在の愛知県内の医療状況を巡り厳しい声が相次ぎました。