「お城マニア」としても有名なロンブーの田村淳さんは、愛知県犬山市の観光特使も務め、市内で東京オリンピックの聖火ランナーをつとめる…「はず」でした。しかし2日、自民党の会合での森喜朗会長のこの発言…。

森会長:
「リレーをやってスターを走らせると、人がたくさん集まって密になるからダメだということですが。人気のあるタレントはあまり人が集まらない所で走っていただいたらいいんじゃないか。誰かが田んぼで走ったら一番いいんじゃないかと」

 一方で淳さんはYouTubeで、「東京オリンピックは新型コロナがどんな形でも開催する」との森会長の姿勢に疑問を投げかけ、聖火ランナーを辞退することを明らかにしました。

 国内最古の城、犬山城。

(リポート)
「城下町から始まる聖火リレー、田村さんは犬山城の近くを走る予定だったということです」

犬山市民:
「楽しみにはしていましたけど、淳さんの判断は間違いないと思いますので、尊重したいと思います」

別の市民:
「せっかくここを走ってくれるって言っていたから見たいなと思っていたけど、残念ですけどしょうがないですね」

また別の市民:
「残念ですね、はっきり言うと。犬山の人もすごく応援しているから、ぜひ走っていただけたらなと」

 地元の人たちも、淳さんが犬山市を走ることを楽しみにしていました。これまで淳さんと共に数々の取り組みをしてきた観光協会の後藤さんは…。

後藤さん:
「城下町から走ってきて、石碑を越えていくと国宝・犬山城です。犬山城がゴールの予定でルートが組まれていました。残念ですね。なかなかお越しいただける機会がないですから、せっかくの機会、ぜひ来ていただきたかったですけれども」

 淳さんは2010年に犬山の観光特使に就任して以来、12年にわたり街おこしに力を尽くしてきました。

後藤さん:
「犬山城のことが一番好きだと、事あるごとにおっしゃっていただけるので、淳さんのおかげで全国区の観光地になりましたので、もう感謝しかないです」

 そして、犬山市の山田拓郎市長も…。

犬山市の山田市長:
「淳さんご本人の気持ちを尊重するしかないので、まずはお気持ちを尊重いたします」

 今回の発言について森会長は…。

森会長:
「そういう意見もありますということを紹介しただけで。私は走ってくださいとも、走ってくださるなともいう立場ではありません」