三重県の伊勢シーパラダイスで人気のセイウチが、愛知県に嫁入りしました。

 仰向けになり、ヒレでパタパタと拍手。伊勢シーパラダイスで人気のメスのセイウチ「タンポポ」です。

 繁殖目的で動物を貸し借りする「ブリーディングローン」で、推定17歳のタンポポが、愛知県美浜町の南知多ビーチランドへ嫁入りすることが決定。

 16日朝、多くの飼育員に見送られながら、トラックで出発しました。

伊勢シーパラダイスの田村館長:
「不安な点は、やはり体が大きい動物なので、安全に移動ができるかどうかというところと、向こうの環境にいち早く慣れるかどうか」

 トラックに揺られること3時間、嫁ぎ先の南知多ビーチランドに到着したタンポポ。

飼育員の女性:
「思ってたよりすごく落ち着いています」

 緊張感の漂う中、いよいよ新居に入ります。プール付きの新居ですが、早速向かったのは水の中…ではなくドア。その隙間から覗き込んだ先にいるのは…体重およそ1トンの大きなオスで、推定23歳の「キック」。タンポポの新郎です。

 ところが、タンポポの方にやって来て挨拶するのはメスのサクラ。肝心の新郎・キックは大人の余裕なのか、緊張しているのか、はたまた戦略なのか、初対面はクール。

南知多ビーチランドの飼育員:
「タンポポちゃんのお腹の中に赤ちゃんができて、元気な赤ちゃんを産んでくれれば。もうそこだけですね」

 食欲旺盛で体調もよく、現在発情期を迎えているタンポポ。今後、同じ部屋での生活をスタートし、交尾が確認できれば、伊勢シーパラダイスに里帰りすることになっています。