感染経路は不明…県「どこでも発生し得る」新型コロナ“変異株”を岐阜で確認 50代女性で渡航歴なし
3日、岐阜県の50代の女性に東海3県で初めて、変異した新型コロナウイルスへの感染が確認されました。感染経路は不明で、街では驚きや感染拡大への不安の声が聞かれました。
岐阜県健康福祉部の担当者:
「本県で確認された新型コロナウイルス感染症の患者さんにつきまして、南アフリカで報告された変異した新型コロナウイルス感染症ということで、一例を確認されたと報告があったので公表させていただきます」
岐阜県によりますと、南アフリカで報告された変異したウイルスに感染が確認されたのは、県内の50代の女性です。
女性は2月下旬に新型コロナへの感染が確認され、その後、県が変異ウイルスか確認する検査をしたところ、陽性を確認。国立感染症研究所で女性の検体を詳しく調べたところ、南アフリカで報告された変異ウイルスだったことが、3日に確認されました。
健康福祉部の担当者:
「この方についても、どこからどういう風にもらったかについては分かっていない。一般的にどこでも発生し得るという観点で、注意が必要だと考えています」
女性は軽症ですが、これまでのところ海外渡航歴や変異ウイルスの感染者との接触は確認されておらず、感染経路は分かっていません。
岐阜県は国の指針で、クラスターを中心に新規感染者の一部の検体について、変異ウイルスかどうか検査をしてきました。3日までに126の検体について検査を実施し、今回初めて変異したウイルスを確認しました。
南アフリカで報告された変異ウイルスは、関東地方でこれまでに4例ありましたが、東海3県で確認されるのは初めてです。
変異ウイルスの感染確認を受け、岐阜の街の人は…。
女性:
「まさか岐阜で出るとは思わなかったけど。ここら辺は歩いている人も少ないから、そんなにはと思ったんですけど、びっくりですね」
別の女性:
「せっかく(緊急事態宣言も)解除されましたけど。ワクチン接種も始まっているのに、怖いなと思っています」
県によりますと、女性の接触者3人についても既に県の検査で変異ウイルスの陽性が確認されていて、現在国立感染症研究所が最終的な確認を進めています。