緊急事態宣言が明けたと思った矢先のまさかの出来事でした。3日、豊田スタジアムで行われる予定だった名古屋グランパスのホーム開幕戦。

 対戦相手のガンバ大阪の選手ら5人が新型コロナに感染し、中止となりました。開場のわずか10分前に伝えられました。

<場内アナウンス>
「本日のご来場、誠にありがとうございます。本日の試合は中止が決定いたしました」

 グランパスのホーム開幕戦の相手、ガンバ大阪の選手4人とスタッフ1人に新型コロナの陽性反応が。試合は急遽、中止に…。

(リポート)
「試合が中止になってしまった豊田スタジアムでは、このようにゲートの撤収作業が行われています」

 サポーターが入る予定だったゲートのコーンやポールも撤収。突然の試合中止に、スタジアムに集まったサポーター達は…。

サポーター:
「ショックですけど仕方ないのかな」

別のサポーター:
「今日(子供の)卒業式だったんですけど、卒業式が終わって駆けつけてきました。非常にショックというか、何と表現していいか…」

千葉から来たサポーター:
「いつもは家族と来るんですけど、今日は初めて1人で来て、中止だったのでかなり寂しいです。せっかく来たので買っちゃいました。シャビエルのタオルとリストバンド」

 実はこの日、緊急事態宣言が解除され、観客も5000人から1万人に緩和される中での試合になるはずでした。

 スタジアム内で団子や大福を販売をする予定だった愛知県西尾市の和菓子店。仕入れも通常の2倍ほどに増やしたものの…。

和菓子店の人:
「びっくりですね。スタートする前に中止になってしまったので。本当は入口で出店だったんですけど、急遽(試合)無くなったので外で少しでも(売ろう)と」

 お客さんがスタジアムに入ってこないため、急遽外で販売することに。

和菓子店の人:
「サポーターの方々は良い方ばかりなので、買い切っていただきます」

 まさかのホーム開幕戦中止で、家路につこうとしたサポーターたち。ところがグランパスがサプライズを用意。サポーターのために特別に練習を公開したのです。

 スタジアム前に残っていた多くのサポーターが行列を作り、中に入ることができました。

 ピッチでは新加入の柿谷曜一朗選手などが、ミニゲーム方式の練習などを1時間ほど披露。サポーターたちも写真に収めていました。

サポーター:
「試合は見られなかったんですけど、練習が見られて楽しかった」

別のサポーター:
「最近は(練習を)公開していなかったので、すごい貴重な体験でした」

子供:
「(Q.どの選手に期待してる?)柿谷選手。いっぱい得点決めてほしい」

 しかし、本来なら大勢の人であふれるはずだったスタジアムグルメのコーナーも、この日は閑散。

キッチンカーの人:
「マジかっていう…。やっぱり1年のホーム戦スタートということで、期待はかなり大きかったです」

 ホーム初戦にはかなりの売り上げを期待していたといいますが…。

キッチンカーの人:
「(売上は)予定の半分いかないくらいですね。通常であればまだ試合時間なので、(撤収は)早いですね」

 期待していた売り上げは半分にも届かず、通常より2時間ほど早い撤収となりました。

キッチンカーの人:
「こればっかりは恨み言をいってもしょうがないので。早く日常というか、コロナの前の生活が戻るといいなと思います」