焦点は賃上げから職場の課題の解決に向けた議論に。春闘の在り方も変わりつつあります。

 春闘の集中回答日の17日、トヨタ自動車は定期昇給や手当を含めた総額で、組合員1人あたり月額9200円の賃上げ、そしてボーナスは月給の6か月分とする回答を示しました。組合の要求に対する満額回答です。

 一方で、今年のトヨタの春闘では、新型コロナの影響が広がり自動車業界を取り巻く環境が変化する中、デジタル化の推進や脱炭素に向けた取り組みなど、職場の課題解決に向けた議論が中心となりました。

 会社側は、3年間でデジタル化を世界トップレベルに引き上げる目標を掲げ、この分野に若手社員を登用する方針を示すなど、これまで賃上げやボーナスに焦点が当たっていた春闘が変わりつつあるようです。