4月から高齢者への新型コロナのワクチン接種が始まりますが、会場内での移動が負担になることも想定されます。愛知県蒲郡市は、高齢者が動かないで接種を受けられる方法を模索しています。

 22日、愛知県の蒲郡市が実施した、高齢者へのワクチンの集団接種を想定した訓練。

 受付をして医師による予診と、よく見る集団接種の訓練風景ですが、 高齢者は予診のあとに接種会場へ移動し、並べられた椅子に着席。そのまま待っていると看護師が巡回して来て、ワクチンを接種するシステムです。

 接種を受けた後も、その場に座ったままで経過観察するため、移動を繰り返す必要がありません。

蒲郡市保健センターの担当者:
「高齢者の方が移動が多くなってしまうと、接種に関わる以外のところで、転倒であったり事故が起こってしまってもいけないので」

 各地で実施される集団接種の訓練では、パーテーションなどで区切られた接種の場所まで移動するケースが多いですが、蒲郡市は高齢者の負担を考え、動かない方式の採用を決めました。

 この方式に訓練に参加した一般の高齢者は…。

74歳の女性:
「動いている途中で何かあっても嫌だから。動かないほうがいいのかなと、安心感がありますね」

78歳の女性:
「(訓練を)前にここでやりましたが、そのときはすごい大変でした。移動して歩いてずっと回って。でも今日はすごくスムーズで」

 蒲郡市での動かない集団接種、高齢者への接種が本格化する5月以降に向け、準備を進める方針です。