名古屋市長選挙は4月11日に告示されます。河村たかし市長と元名古屋市議会議員の横井利明さんとの事実上一騎打ちの構図で、両陣営はあの手この手で支持拡大を図っています。

横井氏:
「紛れもなく、河村市長と市民の皆様の戦いだと思っております」

「市民の代表」として河村市長と戦うと訴える横井さん(59)。30年務めた市議会議員を7日に辞職、退路を断って河村市長に挑みます。

 自民党だけでなく、公明党や立憲民主党、国民民主党の党本部、それに連合愛知が推薦。さらには共産党、社民党までも支援を打ち出し、かつてない「河村包囲網」を築きました。

河村市長:
「なんか全軍包囲されてですね、市民対職業議員協同組合みたいな、とんでもない状況ですけど」

 四面楚歌の現状を軽口を交えて表現する河村市長。その言葉の裏には、自分こそが「市民の代表」という自負があります。

 毎度お馴染みの自転車に乗って72歳でも健在な姿をアピール。さらに、そうした様子を撮影しYouTubeでも配信。新型コロナの影響で集会がしにくくなった穴を、ネットで埋める狙いです。

 また、今回は公約づくりで、子育て中の親や若者にも参加を呼びかけました。「5期目は出ない」と宣言した河村市長。政治生活の集大成となる市長選です。

河村市長:
「手応えはええんじゃないですか。まあ一応12年間やって減税もされとるし、特に子供さんの政策は分かっとる人は分かっとると思うけどね」

 一方、知名度では市長に劣る横井さん。

 SNSはもちろん、自民党の県議会議員がパーソナリティーを務める番組にゲスト出演するなど、空中戦で浸透を図ります。

 組織力を使い、街頭活動や小規模な集会も積み重ねています。

横井氏:
「多くの方々の前で露出をして、またはその会場に出向いて直接膝を交えて話し合うということの繰り返しが大事だと思います」

 名古屋市長選には、このほか元会社員の太田敏光さん(72)も立候補を予定。

 名古屋市の次の4年の舵取り役は誰に…。いよいよ11日告示、25日投開票です。