三重県は21日、新たに57人に感染が確認されました。1日に確認された新規感染者数としては89日ぶりに過去最多となりました。また、変異ウイルスに92人が感染していたこともわかりました。

 新型コロナウイルスの感染がわかったのは、四日市市や津市などの10歳未満から80代の57人です。三重県で1日に確認された新規感染者数としては1月22日の54人を上回り、過去最多となりました。

 名張市や伊賀市などに住む70代から90代の男女4人は、名張市の寺田病院の入院患者で、すでに病院職員の感染が確認されていたため、検査を受けて感染が判明しました。県はこの病院を59例目のクラスターとして、残りの入院患者19人の検査をしています。

 津市の保育園に通う女の子は、園内ですでに園児4人に感染が確認されていたことから、検査を受けて陽性が判明しました。この保育園の感染者はこれで5人になり、県は60例目のクラスターとして、残りの園児ら93人の検査を進めています。

 そのほか、クラスターになっている亀山市の「エイチワン亀山製作所」では、20代から50代の従業員の男女8人の感染が新たにわかりました。この工場での感染者は26人になり、複数のフロアや従業員寮にも感染者が広がったため、追加で従業員33人の検査をすることにしています。

 三重県の21日時点の病床使用率は52.3%で、感染者は3269人になりました。

 また、21日は新たに92人の患者が変異ウイルスに感染していたことがわかりました。県によりますと、4月10日から19日に感染が公表された患者の中から、県が変異ウイルスの検査をしたうち、94.8%が陽性だったということです。

 感染者数が過去最多を更新するなどの状況をうけ、鈴木知事は「感染者が重症化しやすい変異株に置き換わってきていて、感染者の増え方にも大変危機感を持っている」として、県民に感染対策の徹底を呼びかけました。