中日ドラゴンズOBの鈴木孝政さんが5月10日、東海ラジオの『ドラゴンズステーション』に出演し、1週間のドラゴンズの試合を振り返った。

 5月9日にコンディション不良で登録を抹消された大野雄大投手について鈴木さんは、「聞くところによるとそんなに重症ではない。長いシーズン、ローテーションを2回飛ばしたぐらいで戻ってきてくれればいい」と話し、大野投手の穴を埋める選手に期待した。

 また逆転のチャンスを逃して惜敗した8日の試合で、8回途中からマウンドに上がったカープの栗林良吏投手について、「あのフォークはフルスイングしてもなかなか打てないだろう。最後はバッターが苦し紛れに当てにかかったが、最悪のピッチャーゴロ。バッターもベンチも腰が浮いていた」と相手を称えた。

 話は今年の新人王争いに向けられ、栗林投手はこのままいけばセーブ王のタイトルを獲得する勢いで、例年なら新人王に最も近い存在と言えそうだが、今年は打撃部門でいずれもタイトルが狙えそうなタイガースの佐藤輝選手やベイスターズの牧選手もいる。

 鈴木さんは「普通だったら新人王という賞を『獲得』するところだが、今年は『タイトルを獲得した新人に、新人王が『ついてくる』。そのぐらいの勢いがある』とレベルの高さに舌を巻いた。

 そして、4日のベイスターズ戦で満塁ホームランを放った根尾選手について、鈴木さんは「このホームランで、ちょっとドアをこじ開けたかな。あれから右(ライト)方向への打球が多くなった」と話したうえで、「先日の試合でライト前にどん詰まりの当たりが飛んだが、ナイスバッティング。あれはピッチャーの球威負け。バッターがボールの力に負けた感じがするが、実は負けていない。あそこまでボールを運んだのはナイスバッティング」とベタホメだった。