高齢者向けの新型コロナのワクチン接種で、岐阜県瑞穂市がタクシー協会と協力した取り組みをスタートさせました。

 岐阜県瑞穂市の酒井賢三さん(88)。タクシーに乗り込み向かうのは、市内で17日から始まった一般の高齢者向けのワクチン接種の会場です。

酒井さん:
「基礎疾患があるもんで早く打ちたかったです。ありがたいですよ、本当に」

 運転免許も返納済み、さらに日中は家族も仕事に出ていて、送迎してもらうのは難しいという酒井さん。そこで利用したのが、瑞穂市とタクシー協会がタッグを組んだ会場までのタクシー料金の助成制度です。

 対象は夫婦で運転免許がない65歳以上の高齢者。2回の接種で会場まで往復でタクシーを利用することを想定し、1回1000円まで助成される乗車券を4枚交付しています。会場まで足を運びやすい環境を整え、高齢者のワクチン接種率を上げようという狙いです。

 また、複数の会社が加盟する協会と連携することで、1社のみとの連携と比べタクシーの配車をよりスムーズに行えるなどのメリットも。

 接種を終えた酒井さん、会場を出るとタクシー協会の案内係が声をかけ、待機しているタクシーをすぐに配車しました。

酒井さん:
「コミュニティバスが1本あるんですけども、ちょっと時間が遅くなるといかんもんで。ありがたいですわ、ここまで送ってもらえるもんで。助かりました」

 タクシー協会では、今後も各会場に案内係を常駐させ、配車の手配などスムーズな利用をサポートしていく予定です。

岐阜県タクシー協会岐阜支部の担当者:
「このワクチン接種がスムーズにいって、早く皆さんが接種されて、コロナが早く終息していただきたい。もうそれだけを願ってますので、本当に微力ですけれどもご協力させていただけたら本当にありがたいなと思っています」