愛知県東郷町の小中学校で、生理用品のトイレへの設置が始まりました。提案したのは東郷町の「子ども議員」でした。

 学校に届けられた段ボール箱。中身は生理用品です。東郷町では町内の9つの小・中学校にあわせて約4000袋が届けられ、5月中に女子トイレの個室に設置されます。

 これまで保健室にいくつかの備えはありましたが、生徒がいつでも自由に使えるようトイレに常備するのは初めてです。

東郷中学校の飯島養護教諭:
「子ども議会で『生理の貧困』が取り上げられたことがありまして、町の方から支給がありました。本当に困っている子、助けてほしいと思っている子にとっては、とてもありがたいことだなと思います」

 設置のきっかけは、町の小中学生が町長らに質問する子ども議会。当時、小学校6年生の女の子が取り上げた「生理の貧困」についてでした。

<提案した当時小学6年生の女の子>
「SNSのアンケートで、日本にも生理用品を買えない人がいることを知りました。生理用品を学校の個室に常備していただければ、こまめに交換でき、心も体も健康になると思います」

 生理の貧困に加えて、生理用品を持ち歩くのが恥ずかしく、夜用をつけたまま学校で一度も交換しない人がいると聞いたことも提案理由の一つでした。

 子ども議会での提案を受けて、東郷町工業団地協同組合が費用として50万円を寄付。提案から2か月足らずでの設置が実現しました。

井俣東郷町長:
「子ども議員さんの提案を受けまして、私も色々と勉強させて頂きました。生理だけでなく、生理前症候群の存在、男性のみなさんにも広く知って頂くこと、これが女性支援の第一歩になるのかなと思っています。子どもたちには安心して大切に使ってもらえば、それで充分嬉しいと思います」