新型コロナ患者の病床使用率は、愛知が61.8%、岐阜が63%、三重が35%と、岐阜が最も高い割合となっています。

 最前線で治療に当たる岐阜市民病院を取材すると、医療崩壊に近づきつつある厳しい現状が見えてきました。

 26日、岐阜市民病院に搬送されてきたのは新型コロナに感染した高齢男性。近くの医療機関で陽性と判定されるも、病床が全て埋まっていたため、急きょ空きがあった岐阜市民病院に運ばれました。

 発熱などの症状がある「中等症」。アイソレーターでの搬送は岐阜の医療現場で毎日のように見られます。

岐阜市民病院の太田病院長:
「われわれも実際毎日、現場に立っていて、患者さんの数、そのスピードというのは、全然今までの波と違うので非常に驚いています」

 第4波の感染状況をこう話す太田宗一郎病院長。岐阜市民病院は、市内で最大級の病床数や、HCU・高度治療室を持つ岐阜圏域の「コロナ対応の要」。しかし、27日時点でコロナ患者用ベッドの使用率は8割を超え、医療体制は危機的な状況です。

太田病院長:
「先週に比べて、1日当たりの新規の患者さんはピークアウトというか少し減ったんですが、実際、われわれの医療現場では患者さんが減ったというイメージは全くなくて、むしろまだ増えつつある」

 岐阜県では14日、過去最多155人の新規感染者を確認。今週に入ってから100人台は下回っていますが、入院が長引く患者もいて医療機関への負荷はすぐには解消されていません。

 さらに、第4波では変異ウイルスの感染拡大で、重症患者が増加しています。

 人工呼吸器管理から脱した重症患者を別の病室へ移動させる様子を見ると、酸素ボンベなど様々な医療器材がついたベッドでの対応は、防護服に身を包んだ看護師ら4人がかりとなります。

太田病院長:
「(重症患者は)全身状態が悪いですから、高度治療室で血圧・脈拍・呼吸状態を、医療従事者・医師も代わりばんこで当番制でずっとチェックしている状態。(重症患者が増えるほど)看護師、われわれ医師の負担がすごく強くなってくるということです」

 岐阜県の重症者数は、5月24日に24人と過去最多を更新。岐阜市民病院では27日時点で、6床ある重症患者用病床は5床が埋まりました。

 唯一残る1床は、容体が急変した患者に対応するために空けておく必要があるといいます。

太田病院長:
「これ以上増えると、一般の救急医療もある程度制限しなきゃいけない状況になってくる。いわゆる医療崩壊という言葉が頭の片隅によぎるんですが、引き続き市民の皆さまにはコロナへの危機意識を持っていただいて、感染予防に取り組んでほしいと切に思っています」

※画像と動画の一部は岐阜市民病院提供