5年前、愛知県豊橋市の男性職員が自殺したのは、市の安全配慮義務違反が原因だとして遺族が提訴し、市が9600万円の損害賠償を払うことで和解に合意しました。

 豊橋市によりますと、当時30代の男性職員は2014年から2年間、市が主催するイベントを担当していましたが、業務の内容や量の多さにストレスを感じ、2016年3月にうつ病と診断され、その後4月に自殺しました。

 男性職員は自殺する前の1年間で、残業時間が80時間を超えるいわゆる「過労死ライン」に3度達していました。

 このため遺族が「男性の自殺は、市の安全配慮義務違反が原因」として提訴していましたが、今年4月、市が9650万円余りの損害賠償を支払う和解案が示され、合意したということです。

 豊橋市の浅井由崇市長は「深く反省し、遺族にお詫び申し上げるとともに二度と繰り返さないよう職場の環境改善に努めてまいります」とコメントしています。