大学や企業ごとに実施する新型コロナワクチンの「職域接種」。愛知県でも21日から本格的に開始しました。

 愛知県大口町の自動車部品メーカー・東海理化では、21日から職域接種をスタート。午前9時半から従業員120人を対象にワクチン接種が進められました。

接種した男性従業員:
「早く打たせていただいたので、職場に感謝という気持ちが一番です」

別の男性従業員:
「自治体だけだと捌ききれないので、やれる会社でやるというのは早く接種ができるので良いことかなと思います」

 職域接種では、会場の確保や設営は企業側が実施。東海理化は自動車部品メーカーとあって工夫も…。

(リポート)
「接種ブースの貼り紙なんですが、『事前に袖をまくってください!1人当たりの接種時間が約30秒短くなります!』と書いてあります」

東海理化の担当者:
「われわれは製造業ですので、物を作るうえで1秒1秒を非常に大切にしております。会場作りにその考えを使わせていただいています」

 今後は、ほかに県内2カ所の工場を会場に追加。対象も従業員の家族や近隣の企業にも広げ、1日最大500人に接種していく予定です。

 また、現場のノウハウを生かした職域接種はトヨタ自動車でも。午後から接種が始まった本社に設けられた会場には、「トヨタ生産方式」が応用されています。

 受付から接種までわずか3分を目指し、移動を直線にするなどして効率化。今後は1日最大1万人への接種で、9月上旬までに取引先の企業を含めたおよそ8万人に、2回の接種を終える計画です。

トヨタ自動車の担当者:
「待ち時間を少しでも少なく接種していただけることが、安心して接種していただけることになる」

 このほか東海3県では、JR東海でも21日から鉄道事業に関わる従業員およそ1万7000人を対象にスタート。まずは、車掌や駅員など接客に携わる8000人ほどに名古屋と静岡で始め、7月中旬以降には東京と大阪にも会場を設け、1日400人のペースで接種していく予定です。

JR東海の担当者:
「安心して鉄道をご利用していただけるという意味で、当社にとっても非常に意義の大きな施策である」