三重県では10日、新たに55人の新型コロナウイルスへの感染が確認されました。病床使用率は5月11日以来、91日ぶりに50%を超えています。

 感染がわかったのは、四日市市や津市に住む10歳未満から60代までの55人です。

 四日市市の小中学生など10代の男女7人は、市内の福祉施設に通っていて、施設の職員の感染がわかったため、8日に検査を受けて陽性になりました。

 この施設では40代の女性職員2人の感染もわかり、感染者が11人になったことから、県は96例目のクラスターに認定しました。

 また、県内の企業の店舗でこれまでに感染がわかっている従業員7人を、新たに95例目のクラスターとし、残りの従業員42人の検査を進めています。

 県によりますと、この店舗には利用客もいましたが、感染対策がされていたため接触者はいないということです。県は「企業側の了解が得られていない」として店舗のある地域や業態などについては明らかにしていません。

 明和町の女子中学生2人は、屋内での習い事をしていて、アルバイトで指導をしていた男子大学生の感染がわかったため、検査をして9日に陽性が判明しました。この習い事では4人が感染したことになり、県が男子大学生が指導した8月3日と4日に参加した30人ほどの接触状況を確認しています。

 三重県の10日時点の病床使用率は50.2%です。

 鈴木知事は10日の会見で、「3連休の間に重症者が増え、大変厳しい状況。強い措置も行う覚悟でいる」として、飲食店への営業時間の短縮要請を検討するとともに、まん延防止措置についても政府と情報共有しているということです。

 8月14日時点の感染状況で、開催の可否や観客の有無の判断が迫る『三重とこわか国体』については、「開催可否については、絶対中止ということではないが、観客はかなり厳しい精査が必要」との見解を示しています。