三重県では20日、4日続けて過去最多となる388人に新型コロナウイルスの感染がわかりました。負担が増す医療機関の現状を取材しました。

 19日夜、三重県四日市市にある「県立総合医療センター」で撮影された映像。黄色のガウンを着た医療スタッフが取り囲んでいるのは、新型コロナウイルスに感染し、搬送されてきた患者です。

 三重県の中核病院として、比較的症状の重い中等症以上の患者の治療にあたっていますが、今かつてない状況が続いています。

三重県立総合医療センターの白木副院長:
「数週間で非常に患者数が増えていますので、それに伴い中等症・重症の方が多く発生している状況」

 20日、過去最多となる388人の新規感染が確認された三重県。1日あたりの新規感染者数は、3連休後の8月11日に100人を上回って以降、お盆が明けた17日には200人台に突入。19日は初めて300人を上回るなど、短い期間で急激に増加しています。

Q.病床の使用状況は、具体的にどのくらい埋まっていますか?

白木副院長:
「ほぼ満床の状況が続いています。夜間のために1床、2床余裕を持ってあけるように努力していますが、すぐに埋まってしまうということが続いています」

 第5波に入って以降、数十床ある専用病床がほぼ埋まっている状況が続いているという県立総合医療センター。治療にあたる医師や看護師らの負担が増しています。

白木副院長:
「特に重症の患者に関しては、看護師等が常に患者様の横で付いてケアするような状況です。(今後)多くのコロナ感染症の重症者の方が出ますと、通常医療を圧迫する危惧がありますが、患者の重症度に合わせて、適切な医療機関と適切な治療ができるように、システム作りを努力しているところです」

 医療機関に増す負担。感染者数が減らない限り、その状況は続きます。白木副院長は感染拡大を抑えるために、若い人に「ワクチンを打っている方は、やはり感染率も低いというデータもあるので、ワクチンを打つことを積極的に考えてほしい」と話しています。