名張毒ぶどう酒事件で、奥西勝元死刑囚に死刑判決が下されてから10日で52年が経ちました。支援者らおよそ100人が裁判のやり直しを求めました。

 三重県名張市で女性5人が死亡した名張毒ぶどう酒事件では、奥西元死刑囚がぶどう酒に農薬を混ぜたと自白。その後、否認に転じたものの、52年前の10日、死刑判決が下されました。

 10日午後、支援者らは名古屋高裁の前に集まり、再審請求を引き継いでいる奥西元死刑囚の妹が91歳と高齢であることを踏まえ、一刻も早く決定を出すよう訴えました。

 また、弁護団が証拠として提出しているぶどう酒の封かん紙の鑑定を巡り、弁護団は、裁判所から鑑定の詳細について意見を求める「求釈明」があったことを明らかにしました。

 弁護団の市川哲宏弁護士は「裁判所が疑問に思う科学的な論争については説明を尽くしたい」としています。