「三重国体」の中止を受けて、大会のために用意された感染症対策グッズや文房具などは一体どうなるのでしょうか?総額3400万円、備品の行方を追いました。

 三重県津市にある大型イベント施設。

 積み上げられた段ボールの中には、ボールペンなどの文房具に、帽子やベストなどが…。

津市の担当者:
「国体に向けて準備を進めてきた競技用の物品とか、競技会場で必要な事務用品とか」

 全部、予定されていた「三重とこわか国体」のために津市が準備した備品です。

津市の担当者:
「国体開催までの日をカウントしていたカウントダウンボードです。これが約47万円です」

 国体のため、津市が感染症対策グッズやPR用のグッズなどにかけた費用はおよそ3400万円。ところが、新型コロナの感染拡大を受け、国体は中止されることに…。行き場を失った物品は、市内の色々な場所で有効活用されることになりました。

 大会期間中、各会場で使われる予定だった非接触の体温計やアルコール消毒などの除菌グッズは、市内の小・中学校などへ。

男子児童:
「この機械があって、これから教室に安全に行けてうれしいです」

大里小学校の校長:
「消毒液が今たくさん必要なんです。だから頂ける物はすごくありがたくて、活用したいと思っております」

 仕切りの付いた箱は、選手達のために三重短期大学の学生らが考えた“アスリート食”の弁当箱。

津市の担当者:
「10月に選手向けのお弁当を、ボリュームなどを一般の方向けに変更して販売する予定を考えております」

 事務用品や掃除道具は、市内の施設などで役立てられる予定です。

津市の担当者:
「(今月)24日に延期になるか中止になるかの判断がなされるんですけども、延期となった場合については6年後まで保管できる物については6年後まで保管をすると。競技に特化した物については、競技団体で活用していただいたり、もしかしたらスポーツ少年団とかにも使っていただけるかなと考えています」