母親が生後3カ月の長男を揺さぶり後遺症を負わせた罪に問われ、一審と二審で無罪判決が出ていた裁判で、名古屋高検は上告を断念しました。女性の無罪が確定することになります。

 岐阜県大垣市の女性(28)は2016年、自宅で当時生後3カ月の長男に激しく揺さぶる暴行を加え、脳などに重い後遺症を負わせた傷害の罪に問われ、裁判では「乳幼児ゆさぶられ症候群」の認定が争点となりました。

 一審の岐阜地裁は、「傷害が揺さぶりで生じたとするのは合理的な疑いが残る」と無罪を言い渡し、二審の名古屋高裁も9月28日、検察側の控訴を棄却していました。

 名古屋高検は12日付けで「適法な上告理由が見いだせなかった」として上告を断念し、女性の無罪が確定することになりました。

 女性は「やっと終わったという思いです。私のような苦しみを味わう方が出ないことを願っています」とコメントしています。