三重県では21日、新たに325人が新型コロナウイルスに感染したことがわかりました。

 感染がわかったのは、津市や四日市市などに住む10歳未満から90代までの325人です。内訳は津市65人、四日市市58人、伊勢市46人などで、半分以上の感染経路が今のところわかっていません。

 津市と松阪市の70代から90代までの男女4人は、県内の同じデイサービス施設を利用していて、すでに感染がわかっている利用者などと接触があり検査をし、陽性が判明しました。

 この施設での感染者はこれで11人になり、県は「トイレや入浴の介助の際に職員と利用者の間で感染が拡大した可能性がある」として、県内121例目のクラスターとしました。残る利用者15人の検査が進められています。

 伊勢市の20代から40代までの男性10人は、陸上自衛隊明野駐屯地に所属していて、すでに感染がわかっている自衛官の濃厚接触者として検査を受け、陽性になりました。県は明野駐屯地の宿舎などでクラスターが発生している可能性もあるとして、接触状況を調査しています。

 21日時点の入院患者は131人、病床使用率は28.1%、自宅療養者数は20日から191人増え、1888人になりました。

 三重県は21日から「濃厚接触者」の特定範囲を見直し、同居家族や医療従事者などのエッセンシャルワーカーのほか、重症化リスクのある高齢者や妊婦などに絞ることを明らかにしました。

 無症状の人などは、県の調査対象から除外されやすくなるとみられます。

 また、感染者の行動歴の調査も発症前14日間から2日間に短縮する方針です。対応の変更について県は、「検査の重点化」とし、「第5波の時の想定を上回る新規感染者数や自宅療養者の発生が見込まれ、健康観察などを最優先とするため」と説明しています。