新型コロナの感染者への対応をする名古屋市の保健所では、業務が逼迫する状況が続いています。

 名古屋市の天白保健センター。電話対応のやり方を教わっているのは総務課のベテラン職員。保健センターでは、体調の変化など感染者への聞き取りをしていますが、担当の職員だけでは手が回らず、区役所の別の部署の職員も不慣れな業務にあたっていました。

総務課から応援にきた職員:
「今日が初めてです。普段は総務課で窓口業務をやったり、本当に慌ただしいという感じで、保健センターが大変だということを痛感しております」

 業務のひっ迫を受け、名古屋市は1週間ほど前から保健センターの負担を減らす対策を実施し、感染者に聞き取ってその濃厚接触者を特定する調査を一部を除いて行わないことを決定しました。

 これまで1人に対し1回で2時間ほどかかっていた聞き取り調査が、30分ほどに短縮できたといいますが…。

天白保健センター保健予防課の担当者:
「色々縮小はされていますが数が倍々ですので、全体の業務量としてはあまり減ったという感じはまだまだですね」

 現在、天白保健センターで1日に報告される感染者は100人以上。あまりの感染者の多さに休日も交代で出勤するなど、限界の状態が続いています。

 さらに、負担を大きくしている要因には、感染者の増加以外の問題もありました。

天白保健センター保健予防課の担当者:
「なるべくお電話に出ていただきますように、ご協力いただけると非常に助かります」

 感染者への調査で電話に出てもらえないケースが多発。連絡がとれないままだと、職員が自宅を訪れて安否確認をしなければならないため、多くの時間がかかってしまうといいます。

天白保健センター保健予防課の担当者:
「本当にゴールの見えない闘いで、いつがピークなのか、少し先が見えてくると職員の気持ちも楽になるんですけれども。今はひたすらという感じですね」