大勢のウクライナの人々が日本に避難してきていますが、歴史と文化からウクライナを知ってもらおうという動きが、東海3県で広がっています。

 新学期が始まったばかりの愛知県大府市にある至学館大学。

 入学したばかりの1年生たちが受ける授業に招かれた講師は、今大府市に住んでいるイワニューク・イリーナさん(21)。

<講義するイリーナさん>
「私は13年前にウクライナから来ました。小学校3年生から日本にいます。皆さんと年代が近くて21歳です」

 故郷は首都・キーウ西にあり、激しい攻撃を受けたジトーミル。イリーナさんの祖母といとこら4人は、3月にウクライナから避難してきたばかりです。

イリーナさん:
「おばあちゃんはあまり家から出てなくて。やっぱり出るのが怖いというのと、全然どこ行けばいいかもわからないし、電車とかも乗れないし、車も運転できないから。結構、家に閉じこもっていて。子供たちは学校に通っているので、結構友達もできたみたいで、すごく元気にしているんですけど」

<講義するイリーナさん>
「キエフは、1240年までヨーロッパで一番大きい首都だと言われていました。写真を撮るスポットでは人気なところ。観光で来る人はよく写真を撮ったりしていますね。今は戦争で変わったんですけど、元々はすごく綺麗なところです」

 講義では、世界一長いとされるウクライナの笛「トランピタ」を紹介したり、自ら民族衣装も着て文化を紹介したりしていました。

女子学生:
「本当に悲惨な状態のウクライナしか知らなくて。戦争前の街を見て、すごい素敵な場所だなって思いました」

至学館大学の准教授:
「学生に関係ないことだと思って欲しくない。自分のこととして考えて欲しい。そして行動をしてほしい」

 ロシア語の通訳もしているというイリーナさんが訴えたいこと…。

<講義するイリーナさん>
「みんな関係ないというのは、そういう考えはあまりよくないと思います。ウクライナの今の起こっている戦争に耳を傾けながら。ロシアは今、結構偽のニュースを発信していて、偽ニュースに流されないように気をつけて、応援していただけたら嬉しいなと思っています」