中国の上海では、コロナの感染拡大を受けて今も厳しいロックダウンが続いていますが、影響は名古屋にも及んでいます。

 コロナ感染を徹底して押さえ込む、中国の「ゼロコロナ政策」。三大都市の一つ上海では、厳しいロックダウンが50日以上も続いています。

 感染者の減少に伴い、中国政府は6月にも解除する方針ですが、巨大都市が封鎖されたことで、工場の稼働停止や物流の停滞など影響は多岐にわたっています。

 その影響は国境を越えて名古屋でも…。

家電量販店の店長:
「日立さんの洗濯機なんですけども、上海のロックダウンの影響で新規の受注を停止しています」

 こちらの家電量販店では、白物家電を中心に4月末から一部商品が入荷できない状態に…。

店長:
「こちらのドラム式洗濯機も新規受注を停止いたしております。最新の売れ筋の商品ではありますね」

 ロックダウンの影響で、中国の工場が稼働停止に追い込まれていることに加え、物流も寸断され、メーカー自身が商品を輸入できなくなっています。

 売りたくても売れない商品は、このほかにも…。

店長:
「こちらの電子レンジも受注を一時停止いたしております。(在庫は)まったくございません」

 家電量販店にとって稼ぎ頭の一つとなるエアコンも、品薄です。

店長:
「(エアコンは)人気商品からなくなっていく可能性がございます。ここまで大きく受注停止の商品が多いというのは、初めての経験ではあります。商品をお客さまにご提供できないというのは、一番苦しいところであります」

 世界の工場・中国の都市封鎖の影響は、ファッションにも。全国に144店舗、東海3県では10店舗を展開するファッションブランド「ニコアンド(niko and...)」。

 夏物衣料が多く流通し始めるゴールデンウィークに、納期の遅れが出ていたといいます。

担当者:
「物流が結構滞っているというか、今までだったら2,3日で(中国から商品が)着いていたのが、1週間かかったりしている」

 季節を先取りするファッション業界。販売機会を失うのは大きな痛手です。

 現在、納期の遅れは改善されたといいますが、欠品が出ないように今後の販売計画を見直すことに…。

担当者:
「先の商品の確認ですとか、サンプルのやり取りには時間がかかっているので、秋冬の商品に向けてだいぶ企画は前倒しにスタートしているのが現状です」