愛知県豊田市の「明治用水頭首工」では大規模な漏水が起きています。愛知県は緊急対策として、猿渡川と家下川から明治用水への水の取り込みを許可しました。

 明治用水頭首工の大規模な漏水を受けて、猿渡川の水をくみ上げ、地下を通っている「明治用水」に流し込むことが検討されています。

 川の水のくみ上げは、供給が止まっている農業用水を補うための応急処置で、ポンプアップのための施設もあります。20日午後1時半ごろ、明治用水の管理者と業者が到着し、ポンプの施設の設計図を見ながらどのように水をくみ上げるか話し合っていました。

 当初は、今晩にも水のくみ上げを始める予定でしたが、進捗状況を取材したところ、まだ業者に発注したばかりで準備に時間が必要なため、ポンプアップは21日以降にずれ込む見通しだということです。

 また、ここからくみ上げることができる水の量はごくわずかで、本来必要な量の「100分の1」ほどしかまかなえないということです。

 そして、ポンプアップは同じ豊田市内を流れる「家下川」でも検討されていましたが、最新の情報ですと、こちらは川が深すぎてくみ上げられないと判断し、中止されたということです。

 さらに上流の別の川から水をくみ上げることができないか検討しているということですが、正式に決まったという情報は入っていません。