3年前の「あいちトリエンナーレ」を巡り、負担金の支払いを拒否していた名古屋市に対し、全額の支払いを命じる判決が言い渡されました。

「あいちトリエンナーレ」を巡っては、企画展『表現の不自由展・その後』の展示内容が不適切だったなどとして、名古屋市は負担金の一部であるおよそ3380万円を支払っていませんでした。

 実行委員会は2020年、名古屋市に支払いを求めて提訴し、裁判では河村市長が「政治的な主張を含む作品の展示は、公共事業として適正なのか」などと主張していました。

 25日の判決で名古屋地裁は「トリエンナーレは公的側面を有するが、公共事業とはいえない。負担金を交付しても政治的主張を後押ししているとはいえない」などとして、名古屋市に負担金の全額の支払いを命じました。

河村名古屋市長:
「とんでもない判決。著しく司法に対する市民の皆さんの信頼が揺らいだんじゃないですか」

 名古屋市の河村市長は25日夜このように述べ、控訴する方向で弁護士などと相談したいとの考えを示しました。