新型コロナの水際対策で止まっていた外国人観光客の受け入れ手続きが10日、再開しました。観光を目的とした外国人の入国を認めるのは2年2か月ぶりです。地域経済の活性化の起爆剤となるのでしょうか。

斉藤国交相:
「本日10日から外国人観光客の受け入れが開始されました」

 10日午前0時から始まった外国人観光客の受け入れ手続きの再開。受け入れの対象はアメリカや中国、韓国などのコロナ感染リスクが低い98の国と地域で、マスク着用や保険の加入など感染対策を徹底するため、添乗員が同行するパッケージツアーに限定されます。

 斉藤大臣によると、今回の受け入れ再開で観光庁の海外事務所には多くの問い合わせが来ているということです。

斉藤国交相:
「訪日観光再開が地域経済の活性化等につながることに期待をしている」

 東海地方の空の玄関口では…。

(リポート)
「先ほどソウル便が到着しました。しかし到着した人たちもまばらで、ポツポツとお客さんたちの姿が見られます」

 コロナの影響で、海外からの利用者が激減したセントレア。早ければ来週以降にも、ビザの発給手続きを終えた訪日観光・第1陣が到着すると見られています。

中部国際空港の担当者:
「ビジネスだけでなくて観光という新たな大きな段階に踏み込んだということが、間違いない状況になりましたので」

 セントレアでは、県民割などの旅行の割引キャンペーンを追い風に人が戻りつつある国内線とは違い、海外からの観光客で国際線が賑わうまではまだ時間がかかるとみています。

 しかし8月からは、日本航空がホノルル便を週2便で再開するなど明るい話題も。

中部国際空港の担当者:
「行きたくてしょうがないという方も当然たくさんいらっしゃいますので、夏に向けて少しずつにぎわいを取り戻していくということを大いに期待しているところでございます」

 一方、名古屋・栄の地下街にあるスギヤマ薬品。コロナ禍の前には外国人観光客での売り上げが2割ほどを占めていたため、受け入れ再開に期待を寄せていました。

スギヤマ薬品の副店長:
「有名ブランドの商品をお買い求めになる傾向にあります。金額ですと(1人)数万円から10万円ぐらいという方もみえますので」

 ストック用やお土産用に日本のビタミン剤や化粧品などを「まとめ買い」し、1人で数万円も使うことも多かったという外国人観光客。

 受け入れ再開に合わせ、薬品や化粧品を単品ではなく箱単位で売ることができるように商品の確保を検討しています。

スギヤマ薬品の副店長:
「コロナ前のようなたくさんの(外国人の)お客さまに来ていただけることを期待しております」