新型コロナの影響で「夏祭り」の中止が続いていましたが、2022年は3年ぶりに多くの地域で再開されます。祭りに関係する会社にようやく明るい兆しが見え始めています。

 愛知県豊田市の一大イベント「おいでんまつり」、総踊りの予選「猿投おいでんまつり」が、3年ぶりに開催されました。

 体温計やアルコールなどで感染対策。踊り手も1.6mずつ間隔を空けて、かけ声を出さないなどのルールを守り、息を合わせた踊りを披露しました。

 会場で人気を集めたのが、久々に登場した「屋台」です。浴衣姿でかき氷などを味わう子供たちの姿も。

 この夏、多くの地域で3年ぶりに再開される夏祭り。関係する会社にも変化がみられます。

 名古屋市西区の堀商店。お祭りやイベント用のおもちゃおよそ1万点を販売しています。

 2020年に取材した時は、例年の2割ほどの売上になっていたというこのお店。コロナ禍で縁日や祭りが開かれず大打撃でしたが、27日は店内に賑わいが戻っていました。

買い物客:
「『こども会』で使う物を見に来たんですけど、ちょっと楽しめる夏祭り的なものを買いに来ました」

別の買い物客:
「介護施設のイベント用に、ヨーヨー釣りのこよりと風船を買いに来ました」

 祭り用おもちゃは、コロナ前の7割ほどの売上に戻ってきたといいます。

堀商店の担当者:
「光るキャンディー、これ食べられるんですけども。光るキャンディーが縁日でも外のイベントでも、よくご利用いただいていますね」

 新商品のLEDで光る棒付きキャンディーに。水鉄砲合戦用に頭につける金魚すくいのポイなどが人気に。

堀商店の担当者:
「僕らもこの忙しさを待ち望んでおりましたので、初めてのお祭りという子供たちもいると思いますので、貴重な経験を楽しんでもらえたらいいなと思います」

 ようやく訪れた明るい兆しは、「何でも貸します」のCMでおなじみ、名古屋市南区の近藤産興でも。レンタル商品はおよそ1万種類、このうちの3割を占めるのがイベント関連商品です。コロナ禍では貸し出しゼロだったと言いますが…。

近藤産興の担当者:
「いくつかもう3年ぶりに復帰したお祭りだとかね、盆踊りだとかも含めて、5割くらいのイベントは戻ってきているのではないかなと思うんですけどね」

 各地で夏祭りや運動会が再開し、レンタルの注文が増え、売上はコロナ前の5割ほどに戻りました。中でも貸し出しが増えているのが…。

近藤産興の担当者:
「一番メインがこの『テントのシート』ですね。イベントだと運動会だろうが外でやるとなると、どうしてもテントじゃないとなんともなりませんもんで」

 一方、まだ注文が少ない商品もあるといいます。

近藤産興の担当者:
「七福神ですね。この辺にあるのは(貸出が少ない)衣装関係ですから、パレードだとか機会がまだないんだと思いますね。徐々にでもいいもんですからね、今までやれなかったことがちゃんと普通にできるような、世の中に皆さんなっていかれるといいのかな」