愛知県犬山市で28日行われた、王位戦七番勝負の第1局2日目。ハイペースで進んだ対局は午後5時28分に藤井聡太五冠が投了し、121手で豊島将之九段が勝ちました。

 猛暑の愛知県犬山市で行われた王位戦の第1局、藤井聡太五冠と豊島将之九段による地元対決となりました。2日目の29日は、午前9時ごろ豊島九段が次に指す手を書き込んだ「封じ手」が開かれました。

 封じ手は3三桂成で既に79手目。かなりのハイペースです。

 1日目は豊島九段が激しく攻めていき、受けに回った藤井五冠が持ち時間を多く使う展開に。

 2日目は午前から終盤を迎え、豊島九段のペースに。解説には、藤井五冠と王将戦で戦った渡辺明名人も登場しました。

渡辺名人:
「ここまで豊島九段は、先手番としては理想的な試合運びになっていますね」

 豊島九段は大事な場面で2時間を超える大長考。ようやく1手指し、昼食休憩となりました。

 昼食は両者とも同じ犬山産の小麦「きぬあかり」を使ったうどんのセット。天むすなどもついて地元らしいチョイスとなりました。

 午後も研究の範囲なのか、決断良く差す豊島九段に対して、藤井五冠は苦しい局面に…。

 そして、豊島九段が持ち時間を1時間半以上残して121手で勝利。一宮市出身の豊島九段が地元対決を制しました。

 第2局は7月13日と14日、札幌市の旅館で指されます。