愛知・岐阜・三重には5日、新型コロナの「BA.5対策強化宣言」が出されました。そして旅行や帰省の動きが活発になるお盆休みを前に、無料の検査所も各地に開設されています。

 新型コロナの感染拡大に歯止めがかからない中迎える、お盆休み。8月5日、岐阜県と三重県では対策本部会議が開かれ「BA.5対策強化宣言」の発出を正式に決定。愛知も含め、3県で足並みをそろえ対策強化宣言が出されました。

 期間はお盆をまたぐ8月21日までの17日間。高齢者や基礎疾患のある人の感染リスクが高い場所への外出自粛や、帰省時の検査の徹底などの感染防止対策を求めます。

 宣言の発出に街の人は…。

50代男性:
「多少なりとも注意を促す意味では、多少規制みたいなのは必要かなとは思います」

30代男性:
「みんなの気持ちがちょっと緩くなってきて(感染者が)また増加傾向にあると思うので、ちょっとここはみんなこらえてもらって」

「改めて気を引き締める」という声があった一方で、こんな人も…。

10代女性:
「知らないです。毎回(宣言が)出てるなって。毎回出てるけど、だんだん緩くはなってきてるので」

60代女性:
「みんなあんまり生活は変わらないんじゃないのかなって。少し慣れっこになってき始めているので」

 宣言が出たことを知らない人も多く、「宣言慣れ」してしまっている現状も垣間見えました。

 そんな中、5日から全国で始まったのが臨時の無料抗原検査です。東海3県では、名古屋駅前などに合わせて8カ所の検査所が開設され、旅行や帰省などを控えた多くの人が訪れていました。

検査した人:
「旅行に行くので、ホテルの方でコロナの陰性の証明書みたいなやつが必要だったので受けに来ました。検査キットがないところが多いので、無料で受けられるところがあるのはいいと思います」

別の人:
「明日豊田スタジアムにグランパスを見に行くので、ちょっと念のため受けさせていただきました。とりあえず安心して行けるかなっていうのが一番でかいかなと思っています」

山口県に帰省予定の人:
「帰省するので一応(コロナに)なってないかなっていう確認ですね。家族にも(検査してと)言われていたので。(検査は)しっかりしておこうかなと、迷惑かけちゃうんで」

 名古屋市中区にあるレストラン・キッチンマツヤでは、「BA.5対策強化宣言」への対応に困惑していました。

キッチンマツヤの担当者:
「何が強化されたんだろうという印象を受けました。今まで通り、気を付けてやる生活を続けますよという感じですかね」

 宣言で飲食店に求められるのは、1テーブルの利用を4人までにするなど、これまでと同じ対策。

 時短営業などの制限がないことに疑問を抱きながらも、営業を続けるためには制限が出ると困ってしまう、複雑な心境です。

キッチンマツヤの担当者:
「前のときのあの(感染者の)人数でアルコール出すなとかってなってたころを思うと、今はこんだけ増えて(行動制限ないのは)どうなのかなって思いますけれども。でもアルコールの提供を再度止められたら、本当に今この2年半とかを耐え抜いて何とか乗り越えてきた飲食店が(つぶれてしまう)。お盆に入るということで、最近でもちょっとご旅行のお客さまかなというのを見受けられる。一日でも早く普通に営業ができる時に戻りたい」