重症化リスク高い一方で対策は困難…収まり見えぬ“第7波” 高齢者施設の関係者に危機感「医療機関と同じ」
三重県では8月、これまでに新型コロナのクラスターが10件発生していますが、全てが特別養護老人ホームなどの高齢者施設です。重症化リスクが高い一方で、感染対策の難しさが指摘され、高齢者施設の関係者は危機感を募らせています。
津市にある特別養護老人ホーム「津の街」。
職員:
「介助の時には必ずフェイスシールドを着用しています」
マスクとフェイスシールドを着け高齢者を介助するスタッフ。この施設には70代から90代までの高齢者が入所しています。介助の際、体が触れることは避けられませんが…。
ライフ・テクノサービス施設事業部の担当者:
「なかなかマスクの着用をお願いするのが難しい方もたくさんいらっしゃいますので、職員の方から感染させないという部分が必要になるかなと思う」
この施設ではこれまでにクラスターの発生はありませんが、外部からのウイルスの持ち込みを防ぐため対策を徹底しています。検温と消毒を済ませると…。
担当者:
「これは唾液式の抗原検査のキットになります。来訪者の方が管内に入る場合は必ず検査をしていただいて、陰性であればフェイスシールドをしていただいた上で入っていただく。陰性が確認できて、初めて入館できるという状況にしております」
また家族と面会する部屋は、アクリル板で2つの空間に区切られています。さらに高齢者向けの配慮もあります。
担当者:
「マイクとスピーカーを設置してありますので、そちらを使って面会を行います。少し耳の聞こえにくい方については、ヘッドフォンなども利用していただいております」
寝たきりの入所者とは、面会室と入所者の部屋を繋いでオンライン面会もできます。
職員に対しても2週間に一度PCR検査を実施していますが、感染の収束が見えない現状で、サービスの継続にも影響が出かねないと懸念しています。
担当者:
「家庭内で感染者が出たという場合には、当然濃厚接触者にあたる可能性が高いので、そういった職員の出勤は見合わせております。医療機関と同じように現場はひっ迫するような状況を招いてしまう」
※画像は「津の街」撮影