「あいちトリエンナーレ」の負担金の支払いを拒否している名古屋市が、最高裁に上告しました。

 3年前に開催された「あいちトリエンナーレ」の企画展「表現の不自由展・その後」では、慰安婦問題を象徴する少女像などが展示され、名古屋市は展示内容が不適切だったなどとして、負担金の一部およそ3380万円の支払いを拒否しました。

 実行委員会が支払いを求めて提訴し、名古屋地裁は2022年5月、「展示内容は名古屋市が主張するような違法なものとは断定できない」などとして市に全額の支払いを命じ、二審も一審判決を支持し市側の控訴を棄却していました。

 名古屋市の河村市長は16日に臨時会見を開き、二審の判決を不服として上告したと明らかにしました。

河村名古屋市長:
「とんでもない判決だもんですから、これ。税金を使った事業で政治的に著しく偏ったことをやるというのは、人権を著しく侵害しますよ、これは」

 負担金の支払いを拒否していることで、名古屋市には毎月14万円の損害遅延金が発生しています。