今年贈る人は“3%”という調査結果も…風前の灯火『義理チョコ』無くなりそうで無くならない不思議な習慣
バレンタインデーにお世話になった人に贈る「義理チョコ」が、今は風前の灯火になっています。義理チョコを巡る今と昔に迫りました。
バレンタインデー当日の2月14日、ジェイアール名古屋タカシマヤの人気イベント、『アムール・デュ・ショコラ』は最終日。会場は朝から、どの店にも長い行列ができていました。
買ったチョコレートを誰にあげるのか聞くと、「自分のため」という人が圧倒的多数でした。タカシマヤが取ったアンケートでは、2017年は7割を超えていた義理チョコを買う人は、2023年はたったの3%です。
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バレンタインデーの始まりはローマ帝国です。兵士の結婚が禁止された中、こっそり兵士たちを結婚させていた司祭がいました。
しかし、皇帝にバレてしまい2月14日に処刑されてしまいます。その司祭の名前をとって、バレンタインデーができたと言われています。
「この記念日にチョコレートを贈ろう」と、日本のメーカーたちが普及させる戦略を展開。そして本命だけでなくお世話になった人にもチョコをあげようと大々的に展開され、「義理チョコ」が生まれました。役職のネームプレート型から、タバコ型のものまで、様々な義理チョコが登場しました。
義理チョコを今年あげる予定があるか、街で聞きました。
20代女性:
「職場はないです。元々ないんで楽です」
50代女性:
「最近はないですね。若い頃はやっぱりありましたけど。何でなくなったんでしょうね、自然に『まぁいっか』みたいな。楽にはなりました。考えなくてもいいし、向こうもお返しを考えなきゃいけないと思うので。お互いに負担もないかな」
毎年職場で義理チョコを配っているという女性もいました。
30代女性:
「(義理チョコ文化が)ずっと昔からあるところなので続いています。もうそろそろなしになってもいいかなと思ったりはしています。昔より物価が上がっているので」
もらう側の男性にも聞きました。
60代男性:
「若い頃はね、義理チョコとかいろいろありました。そんなに欲しくはないんですけど、そういう儀式みたいな。もらってうれしいはうれしいですけど、返さなきゃいけない義務が発生する」
50代男性:
「義理チョコもらって心底喜ぶ男性もそうはおらんだろうしね。なくなってもいい文化なんじゃないかなとも思うけど」
もらう側の男性も、義理チョコは嬉しくないと感じる人もいるようです。このまま義理チョコは消えていくのかと思われましたが、贈るという声もありました。
女子高校生:
「義理チョコ買います、今から。バイト先の先輩もですし、高校の友達もそうですし。女子高なのでサンタさんぐらい持って(去年は)100個ぐらい。あげた方が仲良い(関係を)保てる」
たくさんの義理チョコを配る女子高生も。また、職場などで配るものの、「義理ではない」という人もいました。
30代女性:
「子供の関係でお世話になっている方に、習い事ですとか。男性だからとか女性だからではなくて、お世話になっているのでこれを機会にプレゼントとしてお渡ししている」
50代女性:
「日頃お世話になっている人に少しずつあげています。自分の本当のいつもの感謝の気持ちプラス、バレンタインだからチョコにして『ありがとう』って渡す感じです。義理ではないですよね」
従来の形式ばったものではなく、本当にお世話になっている人に贈る人も。不思議と義理チョコはなくなりそうで、なくならないようです。