岐阜県美濃加茂市と郡上市を結ぶ第三セクター「長良川鉄道」が、郡上市の一部区間の廃線を検討していることがわかりました。様々な努力にも関わらず厳しい状況が続いてきましたが、東海地方には他にも存続が危ぶまれているローカル鉄道があります。

 名鉄広見線は、岐阜県可児市の新可児から御嵩町の御嵩の区間で、年間で1億9000万円あまりの赤字が出ています。

 このため、可児市と御嵩町であわせて毎年1億円の財政支援をしていますが、その枠組は2025年度で終了します。

 御嵩町などでつくる協議会が、施設費用などの自治体負担やバスへの転換といった今後の在り方を検討していて、2025年1月末から住民説明会も始めています。

 検討の案としては、名鉄が運行を続けながら施設費用などを自治体が負担する「『みなし上下分離方式』による鉄道存続」か、「鉄道廃止によるバス転換」が軸です。

 また愛知県の名鉄西尾線・蒲郡線のうち、西尾駅と蒲郡駅の区間は年間8億8000万円の赤字となっています。西尾市と蒲郡市であわせて毎年2億5000万円ずつ支援していて、2025年3月中に2026年度以降の支援の枠組みを示す方針です。

【動画で見る】長良川鉄道が一部廃線を検討…存続が危ぶまれる『ローカル鉄道』名鉄広見線の一部区間は年間約2億円の赤字