絶滅の危機に瀕している名古屋城のお堀のシカ。名古屋市は京都から野生のシカの受け入れを検討していましたが、計画を断念し、動物園などからの受け入れを目指すことになりました。

 名古屋城のお堀に住む“やまむらちゃん”と母親の“もみじちゃん”は、現在たった2頭で暮らしていますが、“もみじちゃん”は人間でいうと60歳で、あと5年ほどでシカの平均寿命に達します。

 このままでは名古屋城からシカが消えてしまうという危機に、2025年9月の市議会では…。

浅井正仁議員:
「京都『宝が池公園』のシカを助け、名古屋城で引き取ってあげてはどうでしょうか」

 京都からシカを連れてくるプランが浮上しまいた。京都市の宝が池公園とその周辺では、野生のシカが急増し、農作物や生活環境への被害が問題となっていました。

 対応として京都市は「全頭殺処分」の方針を発表したため、名古屋で野生のシカを受け入れる計画が浮上したのです。

広沢名古屋市長:
「12月を目途にできるだけ早く名古屋城に迎え入れることができるよう、課題解決に向けて最大限努力してまいります」

 しかし、3月5日の名古屋市議会では…。

観光文化交流局の佐治独歩局長:
「野生のシカを、生きたままケガなく安全に捕獲することが技術的に困難であり、受け入れ過程において、逆にシカを傷つけストレスを与え、それによって死なせてしまうことは、動物福祉の観点から決してあってはならないことですので、断念せざるを得ないと判断いたしたところでございます」

 野生のシカの受け入れはハードルが高く、やむなく断念しました。

佐治独歩局長:
「いなくなってしまう事態は避けたいと考えておりますので、適切な管理下にあるシカの受け入れを念頭に、現在新たな交渉に入っているところでございます」

 市は、動物園など飼育されているシカを名古屋城へ連れてくる形に方針を転換し、すでに交渉を進めているといいます。

 果たして、“やまむらちゃん”と“もみじちゃん”に仲間が増える日は訪れるのでしょうか。

【動画で見る】やまむらちゃん&もみじちゃんの2頭だけ…絶滅の危機に瀕する名古屋城のお堀のシカ 野生の引っ越し断念も“次なる一手”