
愛知県豊川市の「豊川稲荷」では、22日夜から境内でプロジェクションマッピングが始まりました。コロナ禍の中の世相を反映したイベントです。
日が暮れて、境内で始まったプロジェクションマッピング。映像が投影されているのは、鳥居の横に設置された提灯のスクリーンです。

参道の奥には、色鮮やかに照らし出される本殿が見えます。
【画像14枚で見る】夏の豊川稲荷で『YORU MO-DE』プロジェクションマッピングあり前売り完売

商売繁盛のご利益で知られる日本三大稲荷のひとつ、愛知県の「豊川稲荷」で始まった現代アートとのコラボレーション。

豊川稲荷の林さん:
「縁日参りプロジェクト「YORU MO-DE」と言います。夜間参拝のプロジェクトです」
その名も「YORU MO-DE」。

参拝といえば午前中のイメージ。豊川稲荷でもいつもの開門時間は午前5時から午後6時までで、夜の参拝は大みそかとお正月ぐらいです。
夏の夜に門を開いて参拝客を受け入れるのは、580年の歴史の中でも初めてのこと。
林さん:
「コロナの感染者数が増えてしまって、それからはとても静かなお正月になってしまいましたね」
今、まさに世はコロナ禍の中。豊川稲荷では参拝客が激減し、参道沿いの商店街でも商売繁盛のご利益は薄れ、苦しい商いが続いています。
そこで、参拝客を増やそうと思いついたのが「YORU MO-DE」です。

コロナ禍で生まれた新しいスタイルには、こんな演出も…。
(リポート)
「今ではおなじみとなったアルコール消毒にも、仕掛けがあります。やってみますと、豊川市名産のバラのプロジェクションですね。そして今、アルコールが出ました」

さらに、参拝客が手にする提灯にも粋な心配り。足元を照らす明かりが、地元・豊川市名産のバラやキツネの絵柄になっています。

地面に映る絵柄を踏まないようにすれば、提灯を持つ人と人との間隔があき、ソーシャルディスタンスを確保できます。しかも…。

(リポート)
「こちらの提灯は、境内のライトアップに合わせて色が変わる仕掛けになっています」
2人組の女性:
「この提灯がいいですね」
「映えとかにもなるし」
女の子:
「夜に行くことで、プロジェクションマッピングが加わって面白かったです」
別の女の子
「伝統を残しながら、新しいことに挑戦する姿勢がすごく素敵だなって思いました」

感染防止の観点から一晩の定員は2000人限定。初日となった昨夜は、前売りの段階で完売したそうです。
豊川稲荷の光鮮やかな夜詣では7月31日まで行われます。