感染が拡がる新型コロナウイルスの「デルタ株」について、6日に開かれた愛知県の対策本部会議では、出席者から危機感を訴える声が上がりました。

 このデルタ株の「陽性率」について、8月1日までの1週間で、新型コロナに感染した人に変異株のスクリーニング検査を実施したところ、愛知県では45.7%が陽性と判明しました。前の週の検査結果から30ポイント近く増加しています。

 岐阜県では同じ時期に50.9%、三重県は70.5%でした。3県とも前の週から増加しているのがわかります。

 担当者は、7月22日からの4連休に人の動きが活発になったことが影響しているのではないかとしています。

 デルタ株の感染者を愛知の年代別で見てみると、30代以下の若い層が7割以上を占めています。現在、コロナの感染が若い世代に広がっていますが、そのほとんどがデルタ株への感染とみられています。

 愛知県がんセンターの伊東直哉医師は「デルタ型の変異ウイルスは、従来型より感染力が強いとされていたアルファ型より、さらに64%強いとされている」と説明しました。

副反応の出やすさにファイザー製とモデルナ製で差も…専門家「接種を大いにためらうような副反応報告ない」

 感染力の強さを示す、感染した人1人が何人にウイルスを広げるかというデータでは、アメリカ・CDC=疾病対策センターの報告書や伊東医師によると、通常の風邪の場合は感染者1人に対して1〜2人、季節性のインフルエンザで2〜4人のところ、デルタ株の場合、感染者1人から5〜9人も広がるということです。

 ほかの感染症の例では、極めて感染力が強い水ぼうそうが8〜10人となっていて、それに匹敵する強い感染力といえます。

 デルタ株は重症化リスクが高いとされていますが、ワクチンが効果があるかについて、ファイザー製の効果に関する海外の事例では…。

<イギリス>
感染予防79%、発症予防88%、入院や死亡予防96%

<カナダ>
感染予防データなし、発症予防87%、入院や死亡予防100%

<イスラエル>
感染予防64%、発症予防64%、入院や死亡予防93%

 以上の様に、ワクチンで感染自体を防ぐことができるというわけではありませんが、入院や死亡につながる重症化の予防は効果が期待できるため、伊東医師もワクチン接種を推奨しています。

 デルタ株であっても基本的な対策は変わらず、「手洗い」「マスク着用」「3密の回避」などですが、伊東医師はこうした基本的な感染対策が緩んでいるのではないかと指摘しています。