東京パラリンピックが24日、開幕しました。22競技・539種目に、東海3県のアスリートも出場します。

 愛知県岡崎市出身の加治良美選手(かじ・よしみ 40)。パラカヌーの東京パラリンピック日本代表です。

加治選手:
「いよいよ始まるなっていうドキドキの緊張と、色々入り混じってます」

 パラカヌーは、バランスが取りやすいようにコックピットが広いこと以外は、健常者のカヌー競技と変わりません。

【画像16枚で見る】“かっこいいママ”に…パラカヌー加治良美選手 息子の支え力にメダル獲得へ

 中学2年のときに、交通事故で両足を失った加治選手。2015年にカヌー協会にスカウトされ、パラカヌーを始めました。

加治選手:
「競技人口が少ないというのもありまして、もう一度夢を追いかけてみようかなと」

 夢を追いかけた加治選手、しかし思うような結果が出ない時期が続きました。そんな時、背中を押してくれたのが、息子の永譜くん(8)でした。

加治選手:
「息子が1年生のときに、画用紙に絵を描いた、開くと飛び出てくるようなものを作ってくれて、そこに私がカヌーに乗っている絵を描いて、金メダルがかかっているっていう。自分としては1番の応援団かなと思って、頑張れますね」

 競技に集中するため、13年務めた小学校の教師を辞め、練習しながら働ける名古屋の企業に転職しました。

加治選手:
「もう40歳になるので、なかなか体力的にきついところもあるんですけど、かなり追い込みました。自分のママが障害者っていうのを引け目に感じてほしくなくて、そこを自慢できるとか、かっこいいママって思ってもらえたらいいなと」

「かっこいいママ」に…。永譜くんの支えを原動力に、東京パラリンピックでメダルを目指します。

加治選手:
「パフォーマンスを最大限に発揮した結果が、表彰台のメダルっていう形に結びつけばいいなと」

 加治選手は9月2日の女子カヤックシングル予選に出場します。